少林寺拳法の特徴

 

少林寺拳法には「拳禅一如」「力愛不二」「守主攻従」「不殺活人」「剛柔一体」「組手主体」の六つの特徴があります。

 

● 拳禅一如

「拳」は肉体を、「禅」は精神を意味します。身体と心は別々のものではなく、互いに影響を及ぼす一体のものです。少林寺拳法では、身体と心を、どちらかに偏らせることなく、バランスよく修養します。

 

● 力愛不二

慈悲心や正義感に溢れていても、力がなければ、誰かの役に立ったり、助けたりすることはできません。また、どれだけ力があっても、誇りや信念がなければ、正しい力の使い方はできません。力と愛、理知と慈悲の調和こそ、少林寺拳法の行動規範です。

 

● 守主攻従

少林寺拳法の技法は、不正な暴力から身を守るためにあります。そのため、まず守り、それから反撃する技法体系となっています。また確かな守りの体勢を築くことで、相手の弱点を冷静に見極め、有効な反撃ができると考えています。

 

● 不殺活人

少林寺拳法の技法は、誰かを傷つけるためのものではなく、自分や他人を守り、生かすためのものです。少林寺拳法の技法は、人の可能性を実感させ、成長の喜びを味わうために修練されます。

 

● 剛柔一体

少林寺拳法の技法には、突き・蹴りなどに対し、受け・かわしから当身で反撃する「剛法」と、手首を握る、衣服を掴むなどに対して、抜き・投げ・固めなどで反撃する「柔法」があります。剛法と柔法は、互いの特徴を生かし合い、巧みに組み合わせることによって、効果を倍増させることができます。

 

● 組手主体

少林寺拳法の修練は、二人一組で行うことを原則としています。これは、相手の行動に適切かつ柔軟に対処できる実践的な技法を養うためであると同時に、共に協力して上達し、その喜びを分かち合うためです。